まとまったお金が必要になった時に、親から借りようと考える人は多いのではないでしょうか。
親からの借金は、金額や返済の仕方によっては贈与と見なされる可能性があります。また、そもそも親が希望の金額を用意できないケースもあるでしょう。仮に借りられても親との関係性が悪化するリスクもあります。親子間での金銭トラブルを極力避けたい方は、カードローンの利用も検討したほうがよいでしょう。
今回は借入先に親を選ぶメリット・デメリットや注意点、借りられない場合の対処法についてご紹介します。
まとまったお金が必要になった時に、親から借りようと考える人は多いのではないでしょうか。
親からの借金は、金額や返済の仕方によっては贈与と見なされる可能性があります。また、そもそも親が希望の金額を用意できないケースもあるでしょう。仮に借りられても親との関係性が悪化するリスクもあります。親子間での金銭トラブルを極力避けたい方は、カードローンの利用も検討したほうがよいでしょう。
今回は借入先に親を選ぶメリット・デメリットや注意点、借りられない場合の対処法についてご紹介します。
お金が必要なときに親から借りるのはあり?
手持ち以上のお金が必要なときには、借り入れでカバーする必要があります。借入先は大きく分けて「金融機関」「公的機関」「知人や家族など周囲の人」の3つがあります。このうち、家庭事情によりますが、親は比較的お金の相談を持ちかけやすく、借り入れにも応じてもらいやすいでしょう。
ただし、親だからといって、無条件で貸してくれるわけではありません。まずは借り入れの理由と希望金額を正直に伝えて相談することが大切です。
親からお金を借りるメリット
親からお金を借りられる場合、様々なメリットがあります。次は親からお金を借りるメリットを紹介します。
信用情報に影響しない
金融機関からお金を借り入れると、借り入れの履歴が残るので、他の融資を受けたい場合に影響することがあります。特に住宅ローンや車のローンなど、大きな金額のローンを近々組む予定がある場合には、信用情報に配慮が必要です。仮に金融機関への返済が遅れた場合には、一定期間記録に残りますが、親への返済は遅れても信用情報に傷がつくことはありません。
金融機関の審査が不要
親からの借り入れには、クレジットカードや各種ローンのような事前審査が不要です。親の同意だけが借り入れの条件になるので、転職直後など、一般的に審査に不利とされる場合でもお金を借りられます。
借入条件を自由に決められる
親からの借り入れには、金融機関が定めるようなルールがありません。金利や返済期間は相談のうえで自由に決められます。金融機関で借りるよりも利息を抑えることができれば、返済時の負担が少なくすみます。
親からお金を借りるデメリット
親からお金を借りることにはデメリットも存在します。次は、親からお金を借りるデメリットについてみてみましょう。
贈与税が課税されるケースがある
親からお金を借りる金額と借り方によっては、贈与税の対象となる場合があるので注意が必要です。贈与税は年間で110万円超のお金をもらった場合に課せられる税金です。ただし、住宅資金や教育費の一部など、贈与税が課税されない場合もあります。贈与税の計算方法は、課税価格(贈与財産-基礎控除110万円)× 贈与税率 = 贈与税額となります。
借り方によっては、借り入れではなく贈与とみなされ、贈与税が課税されることもあるので注意しましょう。
返済を急かされる可能性がある
親も急にお金が必要になることがあります。そうした場合、予定よりも早く返済を求められる可能性もあるでしょう。その場合、再度別のところからお金を借りなければなりません。仮に返済を断った場合は関係性が悪化する可能性もあります。
親や兄弟との関係性が悪化する可能性がある
予定通りに返済できなければ親からの信頼を失い、関係の悪化を招くおそれがあります。 また、兄弟がいる場合、親への借金の申し込み自体を快く思わないケースが多いでしょう。返済前に相続が発生した場合には、財産の分割を巡ってトラブルが起こりやすくなります。
親からお金を借りて贈与とみなされないためのポイント
先述の通り、親から借り入れたお金が年間110万円を超える場合、贈与と見なされる可能性があります。贈与ではなく借り入れであることを証明するためには、どのような対策を取ればよいのでしょうか。
返済可能な範囲の金額にする
親からの借入額が返済可能な金額を超えている場合は、贈与と見なされやすくなります。
また、親との間で返済にまつわるトラブルを回避するという観点からも、自分の収入などを考慮して、現実的に返済可能な金額の借り入れに留めておきましょう。
利息を設定する
親から無利息で借り入れる場合、利息分が贈与として見なされるおそれがあります。高い金利を設定する必要はありませんが、借り入れであることを説明できる程度の金利を設定しておくとよいでしょう。
1%程度の金利にしておけば贈与とはみなされにくいと言われています。
借用書を作成する
借用書を作成することで贈与ではない根拠となります。借用書には決まったフォーマットはありませんが、正式な借用書として見なされるために以下の情報を盛り込んでおく必要があります。
- 借用書の作成日
- 借主、貸主の氏名・住所
- 借主、貸主の押印、借入金額、金銭を渡した日付
- 返済方法
- 返済期日
- 金利
- 遅延損害金の取り決め
- 期限の利益喪失について
また、収入印紙を貼る、署名するなど借用書に必要な要件も満たす必要があります。
返済の証拠を残しておく
借用書を作成していたとしても、実際に返済が行われない場合には贈与と見なされる場合があります。契約通りに返済していることを証明できるよう、返済は、銀行振り込みなどお金の移動の記録が残る方法にしましょう。
親から借りにくいときにはカードローンがおすすめ
親からの借り入れが難しいときには、金融機関が提供するカードローンの利用がおすすめです。カードローンも保証人や担保なしで契約が可能であり、住宅ローンや車のローンのように用途が制限されない自由度の高さがあります。
カードローンでお金を借りるメリット
カードローンは金融機関が提供する個人向け融資サービスです。次はカードローンのメリットについて解説します。
親に事情を説明する必要がない
親からお金を借りる時には、お金が必要な事情を説明する必要があるでしょう。時には、あまり理由を言いたくないケースもあります。それに対して、カードローンは借金の理由や、借金の事実を親に知られることはないため、親に心配をかけずにすみます。
必要なときにすぐ借り入れが可能
カードローンは、金融機関によっては即日から数日で契約が完了します。契約後はインターネット振込やATMからいつでも借り入れができるようになります。必要な時に実家へ借りにいくよりも早くお金を手にできることから、時間の面で見ても大きなメリットを感じられるでしょう。
計画的な返済ができる
カードローンの返済は、残高に応じて毎月一定額を返済する残高スライドリボルビング方式で行われるのが一般的です。まとめて返済する必要はなく、無理のない金額での返済が可能です。親に借りたときのように突然一括返済を求められるような心配はありませんので、計画的に利用できます。
カードローン利用時の注意点
カードローンは手軽で便利なサービスである一方、使い方によってはリスクが発生する場合があります。便利かつ安全な範囲で利用を続けられるよう、次に紹介する注意点を意識した利用を心がけましょう。
返済期間が長引きやすい
カードローンは計画的な返済をしやすい仕組みである一方、限度額内なら何度でも借り入れができるため、借入額がいつまでも減らず、返済期間が長期化しやすい傾向があります。 借りることが習慣化しないように注意が必要です。
比較的金利水準が高い
カードローンの金利は、基本的に審査で決まる借入可能額によって変動します。上限金利は15~18%前後が相場で、マイカーローンなどの資金使途が限られるローンに比べて、比較的金利水準は高く設定されています。
返済期間が長くなると、その分、利息負担が大きくなるので、余裕があるときに臨時返済をするなど、早く完済するためのコントロールが効果的です。
他の借り入れに影響することがある
カードローンの利用履歴は、金融機関を通じて信用情報機関に記録されます。信用情報からは現在の借入総額を参照できるため、利用状況によっては他の金融期間における審査に影響を及ぼすことも考えられます。
特に住宅ローンの借り入れなどを検討している場合は注意が必要です。
カードローンの選び方~5つのポイント~
カードローンはさまざまな金融機関が提供しています。金融機関によってサービス内容が異なりますので、次に紹介する5つのポイントを参考に、目的や使い方にあったカードローンを選びましょう。
融資までのスピード
カードローンは金融機関によって申込みから融資までにかかる時間が異なります。すぐに借りたいなら即日審査・即日融資に対応している金融機関を選びましょう。
また、申込方法によっても融資を受けるまでのスピードが変わります。来店できるならば自動契約機を利用できるカードローン、あるいは来店不要のWeb申込みによるカードローンが有利です。
借り入れ・返済のしやすさ
カードローンの借り入れ方法にはいくつかの種類があります。多くのカードローンで利用できるのは「ATMからの借り入れ」と「指定口座への振り込み」です。店舗を構えている金融機関は窓口で融資を受けることもできます。
ATMからの借り入れには多くの場合ローンカードが必要ですが、近年はスマホアプリでATMを利用できる金融機関が増加中です。また口座への振り込みは、パソコンやスマートフォンを使ったインターネット経由での振込依頼に対応する金融機関が一般的になっています。
返済も複数の方法があります。指定口座から毎月自動的に返済する自動引落しのほか、ATMから任意のタイミングでの臨時返済が可能です。
利用できる借り入れ・返済の方法は各金融機関とも大きな違いはありませんが、利用できるATMや手数料の有無が異なります。自身の環境で借り入れ・返済がしやすいカードローンを選べるよう、サービスの違いを確認しておきましょう。
無利息期間があるか
カードローンの中には、一定の無利息期間を設けるサービスがあります。初回利用時に30日間の無利息期間を設けるものや、完済状態からの借り入れは何度でも1週間無利息なるものなど、サービス内容はさまざまです。
無利息期間を上手に使えば利息の支払いを多少なりとも抑えられます。カードを選ぶ時に無利息サービスを提供しているかも確認しておきましょう。
金利・借入限度額
カードローンに適用される金利は、サービスを提供する金融機関によって異なります。一般的には消費者金融は、銀行よりも金利が高い傾向があります。
借入限度額によって金利が決まることが多く、高額なほど下限金利に近く、少額の場合は上限金利に近くなることが一般的です。
ポイント制度やサービス優遇の有無
近年はポイントサービスとの提携や銀行口座と連携したサービスを拡充するカードローンが増えています。残高に応じたポイントの進呈や返済額へのポイントの充当、特定銀行口座との連携で金利優遇など、サービス内容の個性は豊富です。
普段利用している銀行のカードローンを選べば、他のサービスを便利に利用できる場合もあります。自分の利用環境に合ったカードローンを選ぶことが重要です。
まとめ
親からの借金は、借り方や返済状況によっては贈与と見なされる場合があります。またお金を借りる行為自体が親を心配させてしまうでしょう。時には親や兄弟との関係が悪化するリスクも生まれます。親からお金を借りる際には、後々のトラブルにならないよう借り方や返し方に注意する必要があるでしょう。
親から借金できない、または借りにいく時間がとれない場合は、金融機関が提供するカードローンの利用がおすすめです。カードローンはローン商品の中では審査回答期間が短く用途が限定されない点からも、臨時の出費に備えた借り入れに適したサービスといえるでしょう。
なお、カードローンのサービス内容は金融機関によって異なります。金利や借入限度額だけでなく、外部サービス連携による特典などにも違いがありますので、自身の環境や利用したいサービスにあった商品を選びましょう。
カードローンの利用に興味がある方は、ぜひこちらのページもご覧ください。
文/手塚 裕之