第9回 盲腸で250万円請求！？ 引き締めどころに要注意 （2013年04月30日）

海外旅行傷害保険の節約はキケン！

セツ子

これまで旅行の節約についていろいろ話をしてきたけれど、なんでもかんでも節約すればいいってもんじゃない。“引き締めどころ”を間違えると痛い目にあうことも…。

ヤク雄

どういうこと？

セツ子

例えば、海外旅行傷害保険に入るのをケチったあまり、高額な医療費を請求されたなんて話を聞いたことがあるわね。日本だと健康保険があるから自己負担額もたいしたことないけれど、海外ではそうはいかない。ジェイアイ傷害火災保険の調べ※では、仮に、突然盲腸で手術や入院が必要になった場合、パリだと約86万円、ロンドンで約130～174万円。ホノルル が一番高額で、約256万円もかかるというから、恐ろしい……。

ヤク雄

ひゃ～。せっかく旅費を抑えても、下手すりゃ車1台分のお金が必要になるってことか。特に子どもは急に発病することが多いから、子連れ旅行では必須だね。ただし、空港で入る海外旅行傷害保険は高いから、事前にネットで比較して加入しておくべき。

セツ子

事前に加入しておくことで保険期間も違ってくるの。自宅を出た時から保険が適用されるから、仮に空港までの道中で事故にあっても保険がおりるけれど、空港加入だとそうはいかない。

ヤク雄

あえて海外旅行傷害保険に入らなくても、クレジットカードに海外旅行傷害保険が自動的に付帯しているケースもあるよね。

セツ子

クレジットカードの付帯保険を利用するのは賢い方法。でも、クレジットカードによって付帯しているものとそうでないものがあるし、仮に付帯していても補償内容は各社バラバラ。新たにクレジットカードを作るときは、その辺りをしっかりチェックしておきたいところね。

ヤク雄

旅費を支払うことが付帯の条件になっているクレジットカードも多い。複数のクレジットカードを持っている人は、それも踏まえてどのクレジットカードで旅費を決済するか考えなくちゃいけないな。

セツ子

ゴールドカードの付帯保険は補償内容が充実していることが多く、1億円の死亡保険と300万円程度の医療保険がついていたりする。

ヤク雄

ただ、年会費もそれなりに高い。年会費無料のクレジットカードで良いのはないの？

セツ子

たとえば、KCカード などは、傷害死亡が2,000万円、病気やケガで200万円。年会費無料のクレジットカードのなかではトップレベルの補償内容かな。旅費をクレジットカード払いにしなくても、自動で保険が付帯されるのも嬉しい。

ヤク雄

確かに使い勝手が良さそうだね。

旅費を借りるなら、金利の安いトラベルローンがおトク！

ヤク雄

旅行は行きたいけれど、どうしてもお金が足りない……。そんな時、ローンを借りて旅費を用立てたことがある人もいるのでは。

セツ子

節約の観点から言えば、旅費を貯めてから旅行するのが一番だけど、確かに人生には“今しかない”というタイミングもあるしね。しっかり返済できる能力と計画性があるなら先行投資と考えて、一時的にローンに頼るのも手。

ヤク雄

ただ、ローンを使うなら、用途が旅行に限定された“トラベルローン”を選ぶといい。通常、カードローンの金利は年15%程度だけど、トラベルローンを含めフリーローンを使えば、なかには年5%程度の金利で借りられるものもある。例えば、千葉銀行のトラベルローン（変動金利型） の金利は年5.0～5.2%で、借入可能額は10万円から300万円。ただし、千葉銀行の営業地域内に住んでいるか、勤めている人に限られるけどね。

セツ子

トラベルローンは、各銀行や信用金庫、ノンバンク等で取り扱っているから、自分にあったものを探してみるといいわね。通常のローン同様、分割払いやボーナス併用などの選択も可能。

ヤク雄

もちろん、カードローンのなかにも旅行用のローンもある。こちらも、通常の資金使途自由のカードローンと比べると、金利が低め。例えば、「楽天銀行　目的型ローン　トラベル 」の場合、実質年利は11.5%（固定金利）。知っておいて損はないと思うよ。いざというときの選択肢のひとつとして押さえておくのもいいかもしれないね。

セツ子

いろいろなお金のワザを駆使して、楽しい旅行をしましょうね～。

（終了）

＊ローンやクレジットカードのサービス内容･商品情報は平成25年4月12日時点のものです。最新の情報は各社ホームページ等でご確認ください。

企画編集／カデナクリエイト、イラスト／小豆だるま、編集／イー･ローン